前回の投稿では「攻めの原則」について述べましたが、この戦略だけではかなりリスクが高いです。
「守りの原則」は、「攻めの原則」が持つリスクを限定するために設けています。
前回の投稿を振り返ると、投資の原則は以下のとおりでした。
1.攻めの原則
- 集中投資をする
- 分散投資はしない
- 最低でも価値が2倍になると考えられるものに投資する
- 従来の価値尺度では価値が測れないものに投資する
2.守りの原則
- 投資に使う資金は捨て金で
- 借金はしない
まず、守りの原則の1つ目は「投資に使う資金は捨て金で」です。
「攻めの原則」を実行に移す場合は、失っても痛くない金額でやります。
リスクが高い投資なのですから、失ってしまうと自分の人生が狂ってしまうほどの金額でやるべきではありません。
私の場合は、2016年の4月に貯金のうち150万円を使い、「攻めの原則」を実行しました。
150万円程度であれば、仮に投資に失敗して全額を失ったとしても、
サラリーマンを半年すればすぐに取り返せるからです(月給25万円 ✕ 6ヶ月=150万円)。この150万円は、捨て金同然だと思って投資しました。
ですので、多少の含み損を抱えても、
気楽な気持ちで投資にのぞむことができ、
じっくり値上がりを待つことができました。
逆に、失ってしまうとすぐには取り戻せないほどの大きな金額で投資をしてしまうと、
すこし含み損が出ただけでビビッて損切りしてしまい、
損切りせずに放っておけば得られたはずの利益を取り逃すことにつながってしまいます。
以上のように、捨て金で投資することは、
①自分の人生を台無しにしないため、②利益を取り逃さないために重要なのです。
そして、守りの原則の2つ目は「借金はしない」です。
この原則も、自分の人生を台無しにしないために重要です。
リスクが高い投資をする際は、当然借金をしてまで投資してはいけません。
値上がりし始めると、このまま上がり続けるのではないかと思い、
借金をしてでも大金を突っ込み、手っ取り早く大儲けしたい誘惑にかられます。
しかし、思惑とは逆に値下がりした場合、
最初に自分が用意した金額以上の額を失う可能性があります。
最悪、自分が持つ財産以上に損が膨らみ、家族にまで迷惑をかける事態に発展します。
人生が狂うのです。
最初に自分が用意した金額だけが失われるようにし、その金額が自分にとって捨て金ならば、万が一、価格がゼロになったとしても、自分の人生が台無しになるリスクはありません。また、多少含み損が出たとしても「捨て金」という安心感から狼狽売りしづらくなることで、利益を出しやすい心理状態をつくりだすことができます。
これらの「守りの原則」を、「攻めの原則」と組み合わせることで、
ハイリスク・ハイリターンの投資を制御します。